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四十肩:3つの病期

四十肩には「~1.激痛が発症 2.痛みが徐々に弱まる 3.四十肩の治癒~」…この3つの症状=3つの病期に分けて、考えることができます。

1.激痛が発症=急性期
…肩関節の炎症を引き金に、四十肩を発症。個人差はありますが、2週間前後、肩を動かすだけで激痛を生じます。時には、肩をジッとしているだけでも激痛を伴う場合もあります。
2.痛みが徐々に弱まる=慢性期…肩関節の炎症は随分マシになってきています。しかし相変わらず、肩を動かせば痛みを生じます。また、四十肩の後遺症とも言える肩関節全体の癒着によって、肩の動き自体が鈍くなる傾向にあります。そして、慢性期も個人差があります(2~4ヵ月程度)。
3.四十肩の治癒=回復期…肩関節の炎症は完治しています(痛み自体もほとんどありません)。しかし四十肩の後遺症として、肩の動きが非常に悪くなる・人によって、肩がほとんど動かなくなる場合も…。回復期にも個人差があります(3~6ヵ月程度)。

そして急性期・慢性期・回復期には、それぞれ治療方法があります。

・急性期の治療方法…急性期の場合、肩関節の炎症がピークを迎えているため、激痛を伴います。無理に肩を動かすと余計に悪化するので、とにかく肩を動かさず、患部に湿布を貼り安静を保ってください。また病院へ通院している場合、薬物処方として消炎鎮痛薬・副作用の少ないステロイド系注射…このような治療が施されます。
・慢性期の治療方法…肩関節の炎症は、治まりつつあります。癒着もしていると思いますが、なるべく肩を温めながらゆっくり動かすことを心掛けてください(お風呂場)。万が一、慢性期に肩を動かすことをしなければ癒着が進行して…肩全体が動かなくなることも考えられます。病院へ通院している場合、癒着してしまった肩関節の動きをスムーズにするため、ヒアルロン酸を肩に注入する治療方法も施される場合もあります(ヒアルロン酸=言うなれば、肩の潤滑油的役割を担っています)。
・回復期の治療方法…回復期になると、肩の痛みはほとんどありません。とにかく肩を動かし、可動域を広げるようにしてください。もし可動域を広げる運動をしなければ、(癒着によって)肩関節の動ける範囲がダンダン狭まっていきます。ラジオ体操・ストレッチ…とにかく、慢性期以上に肩を動かすことが重要です。また癒着が酷くなった場合、カイロプラクティック・整体院・接骨院といった治療院で、肩関節に対する施術を行ってください。肩がびっくりするほど楽に動くようになります。[癒着=肩周辺には、「滑液包(かつえきほう)」というものがあります。滑液包とは、関節を潤滑に動かすための「滑液(潤滑液のようなもの)」が含まれているのです。肩関節の炎症=滑液包の炎症を意味します。つまり滑液包の炎症が原因で、骨・腱がくっ付いてしまう状態を癒着と言いのです]