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四十肩のリハビリテーション:アイロン体操と滑車体操

「四十肩:3つの病期」で述べましたが、四十肩には急性期・慢性期・回復期…発症から回復までの時期が分けられています。そして肩を動かす=四十肩のリハビリテーションを行う時期を、きちんと把握しなければなりません。何故なら、間違った時期にリハビリテーションをしてしまうと、余計に激痛を伴う結果になってしまうからです。

急性期=四十肩発症直後で、激痛を伴う・慢性期=四十肩治り始めで、動かせば痛みが走る…この時期にリハビリテーションをするべきではありません。仮に慢性期に動かし続けると、急性期に逆戻り⇒再び激痛を伴ってしまうからです。

そしてリハビリテーションを積極的に行う時期として…それは回復期です。肩を動かしても痛みを感じなければ、ドンドン肩を動かすことで可動域を広げるべきです。もし回復期に肩を動かすことをしなければ、肩の可動域が狭まり…最悪、肩全体が動かなくなることもあります。
また回復期のリハビリテーションとして、アイロン体操と滑車体操が有効治療だと言われています。

アイロン体操…机といった腰の高さと同じくらいの台を用意してください。そして、痛みのない方の腕を台に乗せて、身体を90度に曲げてください。次に、四十肩を発症した腕でアイロンを持ちます(腕はダラリと伸ばしてください)。あとは前後/左右・小さく⇒次第に大きく振り子運動を行ってください。1日に2回、時間は1回5分程度。アイロン体操は遠心力を利用するので、可動域が狭かった腕も自然に広がっていく効果があります。

滑車体操(治療院で行う体操)…まず、天井に備え付けられた滑車に綱を通します。健康な腕で四十肩を発症した方の腕を引き上げることで、可動域を広げていく体操です。
他のリハビリテーションとして、コッドマン体操・シャクトリムシ体操などがあります。
(コッドマン体操=アイロン体操とよく似ています。悪い方の肩の手で軽いおもりを持って、前後左右に振り子運動をする体操です。シャクトリムシ体操=壁の前に立って、悪い方の腕をシャクトリムシのように横から上へ…段々上げていく体操です)。

四十肩に対するリハビリテーションは、きちんと時期を見極め、適切な指示を基にして行わなければなりません。そして、これらのリハビリテーションを実践することで、四十肩がほとんど完治するはずです。また重要なこととして、回復してからも毎日リハビリテーションをし続けてください。二度と四十肩を発症しないためにも…