四十肩と薬物療法
四十肩を発症すれば…肩が動かせないどころか、肩に激痛が走り安静にすることもできない。そうした非常に辛い四十肩の症状に対して、「取りあえず肩の痛みを抑える」治療方法として、薬物療法「内服液」「外用薬」「注射」が挙げられます。ここでは、それぞれ3つの視点から説明したいと思います。
「内服液」…
・アセメタシン=炎症による痛みの主成分であるプロスタグランジンの動きを鈍くすることで、鎮痛・解熱効果をもたらします。また、アセメタシンは副作用を伴わない内服液でもあります。
・アルミノプロフェン=アルミノプロフェンもアセメタシン同様、プロスタグランジンの動きを抑制する働きがあります。確かにアルミノプロフェンは四十肩の痛み=炎症を抑えることはできますが、あくまでも一過性の痛み緩和であり、根本的治療にはなり得ません。
・アンピロキシカム=アンピロキシカムもアセメタシン同様、プロスタグランジンの動きを抑制し炎症による痛みを緩和させます。
・アンフェナクナトリウム=アンフェナクナトリウムは最も薬剤即効性のある内服液です。強力である故、すぐに痛みを和らげることはできますが、あくまでも根本的治療にはなりません。これも一過性の痛み緩和剤です。
・インドメタシンファルネシル=インドメタシンファルネシルは痛みを抑える内服液でなく、肩関節の炎症を抑える・鎮痛作用を抑える薬です(プロスタグランジンの生合成を抑制)。
「外用薬」…
・一般的に外用薬として、貼布剤のパップ剤やプラスター剤が使われています(プラスター剤は薄いので、患者様には好まれているようです)。また、これらの外用薬は1日1~2回患部に貼ることで、効き目が十分持ちます。
「注射」…
・ブロック注射=一番即効性があるのは、言うまでもありません。何故ならブロック注射は、神経の動きを抑えてしまうからです…しかし、それは神経の活動を鈍くさせることを意味します。仮にブロック注射を長期間投与すれば、感覚器官が麻痺し始めて…自律神経失調症を発症する可能性も含まれています。できることならば短期間の投与、もしくは注射をしないことをお勧めします。
このように薬物療法を使用すれば、劇的に痛みを鎮静化させることはできます。しかし、長期間続けたことによる副作用を考えれば…。しっかり四十肩を完治させようと思っていのであれば、整体院・カイロプラクティック・鍼灸治療・整骨院といった治療院で、薬物療法を用いない施術をすることだと思います。