くしゃみをすると四十肩にひびく
くしゃみをすると横隔膜が大きく動きますので、実は背中から胸にかけての筋肉が大きく動くのです。骨盤から伸びている24個の積木が重なっているかのような脊椎と肋骨や、肩甲骨を支えている筋肉は、実はサスペンダーのように前から後へと何層にもなって繋がっているのです。
ですから、くしゃみをすると肩甲骨から背中・肩周り全体の筋肉・胸の筋肉まで全てが動きます。また、力も入りますし、唾が飛ばないように一瞬にして口に手をやります。そして、肘が脇にくっつき、くしゃみの瞬間、背中から胸までの筋肉に力が入りますので、腰や背中の筋肉には響きやすいでしょう。しかし、肩は腕が下がったまま胴から離れないので、そんなに肩に痛みが響くことはありません。
でもこれは、まだ肘が脇から離れて腕が90度ほど上がる場合です。しかし急激なスポーツや怪我等で関節の筋肉を痛めてしまった場合は、痛めた場所によっては、胴から離れないような状態や肘が一切痛くて上がらないような場合は、くしゃみをすれば、いつもの癖で、口に手をやってしまう行動で、激痛が走るでしょう。それに手を口にやらなかったとしても、肩全体の筋肉が動くのですから痛いかもしれません。この時期を急性期といい、筋肉の炎症が激しいときです。この時期は歩く振動でも痛みが生じることもあります。
しかし、病院に行ってひたすらアイシングをして痛み止めや抗炎症剤を服用することで、暫くすると、肩の筋肉が固まって、動かすと痛くても、歩くくらいでは痛くなく、無理をして腕を上げなければ痛みが治まったような時期で、腕を脇につけたまま肘を曲げて手を肩に置くことができれば、くしゃみで痛みが起こることは無いでしょう。